我が家は長男が2017年、次男が2020年に中学受験を終了しました。
次男の受験スタートは12月の海陽学園(特別給費生)でした。
時期も12月と早く、受験者数も多くないため、当日の様子等の情報はほとんどありませんでした。(あまり必要ないとも言えますが💦)一つの情報としてどなたかのお役に立てたらいいなと思っております。
(特に個別相談会のことについては今の時期にアップしたほうがいいかなと思った情報がありましたので、書きました)
受験した理由
我が家の場合、長男は受験しませんでしたが、次男は受験しました。
理由は主に2つあります。
①次男は社交的な性格で、友達と一緒にいるのが大好きです。海陽の寮生活について”毎日が修学旅行の夜”のような印象を持ったようで、本人がとても魅力を感じていました。本人の志望順位も3位でした(親の志望順位は5位でした)。
②次男の場合、夏休みが終わり、後期になってもエンジンがまったくかからなかったため、早めに一校受験をすることで、本番へ向けた意識を高めさせたいという親の思惑がありました。
一方長男は常に他人が周りにいたり、何かと制限のある寮生活を嫌がったため、受験自体を考えませんでした。
学校説明会について
東京で秋に行われた説明会に親だけが参加しました。
2020年度受験の場合は、学校説明会時に親子で面談をした場合、受験当日の面談が必要ないというメリットがありました(当日についての詳細は後述します)
当日は受験後に塾の土曜特訓に途中から参加したのですが、面談が必要なければ遅刻せずに参加できたので、春の説明会に子供と参加しておいてもよかったかなと思いました。
最近海陽学園のサイトを拝見しましたところ、今年度は”オンライン個別相談会”(予約制)が開催されています。
そして、オンライン個別相談会の際に、個別面談の実施を希望した場合は、試験当日の面談を免除するとの記載がありました。
海陽学園の受験をお考えの場合は、事前に学園の様子を伺える点だけでなく、直前期の負担軽減の点からも検討をおすすめします(⇒海陽学園サイト)。
塾の対応・試験科目数
後期の面談の際に、こちらから受験を考えている旨を話しました。塾(サピックス)からのおすすめ等は何もなく、むしろ「受けなくてもいいのではないか」という反応でした。(主に2月校対策が進んでいなかったため)
お子さんが他塾に通っていた知人からは、特定のクラスの場合、塾から受験を推奨されるという話も聞きましたが、そのようなことは一切なく、同じ校舎から受験された方もほとんどいなかったようです。
また、特別給費生受験では4科受験か社会を除く算・国・理の3科受験を選択することができました。次男は理数系なので3科受験のほうが有利だと思われましたが、面談の際に、「(受験をするのであれば)2月に向けてのテスト慣れという意味合いもあるので4科で受験したほうがいい」というアドバイスをいただいたこともあり、4科での受験を決めました。
過去問対策について
次男は過去問全般に取り組むペースが遅く、12月初旬時点で第一志望校の過去問すら1年分も終わっていなかったので、サピの先生からは、海陽の過去問はしなくてもいいので、2月校の過去問を優先するように言われていました。
ただ、親のほうが心配で、1年分はさせたいと思い、海陽学園のサイトから過去問と解答がダウンロードできましたので、それを利用させていただきました。
サピの先生は丁寧に添削してくださいました。
受験当日
12/21(土)東京会場は大手町のTKP大手町カンファレンスセンターで行われました。
8:30〜9:05が入室、9:20〜試験開始、国語、算数、理科で昼食を挟んで午後社会というスケジュールでしたが、30分以上前に到着したところ、会場には入れず、一階の開店前のスターバックス付近で待つことになりました。
入室開始時間ギリギリでも試験開始まで時間的に余裕があり、受験生の人数自体も少なかったので、早めに行く必要はなかったです。
会場が学校ではなくオフィス街の貸し会議室のため、雰囲気は入試というよりも模試のようでしたが、各塾の応援があるところは少し違いました。
四谷大塚の先生が多めで、サピックスは腕章をつけた先生をお一人だけお見かけしましたが、次男は知らない先生だったようで素通りしていました。
エレベーターで会場階に上がり、そこですぐに受験生と保護者がわかれ、試験終了後まで合流することはできないようになっていました。
保護者控室があり、壁に面談の予定表が貼ってあったのですが、受験番号から推測するに、東京会場での受験生は110人弱、そのうち3教科受験は10人強、4教科受験が100人弱のようでした。
試験開始後、しばらくして保護者控室にて理事長であるJR東海の葛西会長より海陽学園の設立や給費生についてのお話がありました。
ここでは詳細を記載しませんが、きれいごとだけではない、ある意味ざっくばらんなお話を伺うことができて、私は有意義でした。
保護者控室では飲食もでき、軽食をとられている方もいらっしゃいましたが、多くの方が一度外に出られているようでした。
試験終了近くになると、面談を予定している保護者の方が保護者控室に戻ってこられました。
事前に面談をされているお子さんの保護者は一階でお子さんが降りてくるのを待つことになっていました。
面談
受験生約110人中、当日面談予定の方は約80名程度でしたので、1/3程度のお子さんが事前に面談されているようでした。
服装は、親子ともスーツという方もいらっしゃいましたが、それほど多くはなかったです。
我が家は息子は普段着でしたが、私はスーツを来ていきました。
面談は10分〜15分ということでしたが、次男は20分程度かかりました。大きな部屋にいくつかのテーブルがあり、それぞれのテーブルに先生がお一人ずつついて、何組も同時に行われました。受験番号順で最後の方は予定では約1時間後となっていました。
最初にこれは合否には関係ありませんという説明がありました。
次男がまず聞かれたことは志望順位についてです。
試験の前にアンケートがあったようで、次男は海陽を志望順位4位としていました。
前日までは3位だったのに、なぜよりによって当日4位にしているのか?と思ったのですが、行く途中の電車の中で、「海陽合格したらS(千葉)受けるのやめる」と言っていたので、私が「いや、Sは受けようよ〜」と言ったそのことに引きずられたそうです。
第3志望校までの志望理由を聞かれ、いずれも海陽とはまったくタイプの違う学校のため、それなのになぜ海陽なのかを聞かれていました。
次男は終始リラックスしており「第3志望は遠いから自分は嫌だが母はいいと言っている」などと余計なことまで言っていましたが、「海陽は夜友達と集まって話したりするのがすごく楽しそうだから」という本心を伝えることが出来ていたのでとりあえずほっとしました。
それ以外の質問は海陽に入ったら入りたい部活があるかやどんな勉強をしたいかなどについてでしたが、これもきちんと伝えられていました。
私に対しては海陽学園を見学に来たことがあるか等の質問をいただきました。
受験結果
合格をいただきました。
2020年度の特別給費生受験は学校サイトによると、以下の通りでした。
募集人員20名/受験者数 267名/合格者数 96名
過年度と比べ、受験者数は少なく、合格者数は過去最多という結果でした。
3科受験の場合は、250点満点(算・国各100点 理科50点)を300点満点に換算して合否を判定するということでした。
換算方法の詳細はわかりませんが、受験者平均点は、理科の平均点のほうが社会よりも高かったので、単純換算の場合は、4教科受験に比べて、3教科受験のほうがやや有利だったかもしれません(正確にはわかりません)。
また、合格後の手続きとして、すぐに必要な所定額を振り込みましたが、辞退後に全額返金されました。
(今後のことはわかりませんが、2020年度に関しては辞退手続き締め切りは2/4の17時まで(電話連絡可)でした)
(我が家にとっての結果としての)海陽受験のメリット・デメリット
本人が行きたいと思える学校に合格をいただいたことで、自信にはなりましたが、一方で緊張感がなくなり、直後からスタートした冬期講習前半はすっかり気が抜けていました。
入試当日配布された楽しい学園の様子が紹介されたパンフレットや冊子に心動かされ、「もう海陽行くから勉強しな〜い」と言っていました。
”マシュマロ実験”という通称で知られる心理学の実験(子どもにマシュマロを1つ与え「15分の間、マシュマロを食べるのを我慢したらもう1つあげる」という実験)の結果として”自制心のある子供は社会的成功を収めやすい」ということが知られているそうですが、次男は間違いなく”マシュマロを我慢できない方の子供”です。
熱望校は別にあったものの、そのために今の冬期講習を頑張るようなタイプではなく、「合格したから一休みしよう。まだ2月まで1ヶ月以上もあるし」と思っていました。
ただ、そうなるであろうことを塾の先生方も予想しておりフォローしていただいたのと、そうはいっても冬期講習や正月特訓が続きましたので、なんとか年明けには気持ちを立て直すことができたようです。
12月という冬期講習前の受験は、首都圏での受験組としては、合格でも不合格でも、2月までに気持ちを立て直す時間的な余裕があるのはいいのではないかと感じました。
また、先にも書きましたが、雰囲気は模試に近いため、入試本番の緊張感を味わうのとは少し違い、2月本番のための場慣れとしての効果は薄いと感じます。その一方で、不合格の場合でも、ちょっと今回の模試の成績が悪かった程度の落ち込みですんで、冬期講習で頑張ろうという意欲につながる気もします。