昨日の記事(【中学受験】国語の読解力強化対策に使い始めた問題集〜その1.出口汪の新日本語トレーニング)に引き続き、国語の読解力強化対策に使い始めた問題集をご紹介します。
昨日の話と同じになりますが、先日、小学校関係の集まりで、今年受験を終えたお子さんのいるママ達とお話する機会がありました。いずれも女子上位校、男子上位校に合格されたお子さんを持つママです。
ママの精神安定策( ̄Д ̄;;含め、ああ・・・こんなことを子供に言ってしまうダメ母は私だけじゃなかった・・・とか・・それはそうとしても注意しなければ・・・等々、もろもろについて教えていただけて、非常に参考になりました。女子と男子も違いますし、子供の性格によって、本当にいろいろ、特段の壁もなくすっと行けるお子さんもいるにはいるんですよね。でも、その一握りのお子さん以外は山あり谷ありだなと・・改めて思いました。
お子さんは皆さん通塾されていましたが、塾は様々で、普段あまりうかがえない各塾の特徴なども、ほほう・・と思うことが多かったです。
塾によって特徴があるので、お子さんのタイプに合った塾を選ぶのって大事ですね。印象や思い込みの部分もあるのかなとも思います。例えば「サピって、親の関与が必要だから、ママが働いていると難しくない?」と聞かれることも多いのですが、私の知人に限れば、働くママのお子さんのサピ率高いです。お弁当を作らなくていいというのも関係しているのかもしれませんね。また、今回印象に残ったのは、息子の学校の場合、特定の塾の割合が高く、子供達の間で学校の中にまで塾の成績順位的なものが持ち込まれることがあるので、そういう部分にストレスを感じるお子さんは多少遠くても塾を変えている・・・等々、いろいろと総合的に考えることは大事だなと感じました。
すみません、話がずれてしまいましたが、この機会を逃すまいと、我が家の課題である国語の読解力向上について相談してみました。
女子上位校合格母:「国語はそれほど苦労しなかったから助かったのよね。読書が好きだからだと思うわ」
私含む男子母:「あーーーー(叫び)。言ってみたい。そういうこと言ってみたい!そこはさ、一応ね、苦労したってことにしておいてください・・・・・・」
私:「出口のシリーズとか使ってるんだけど・・・」(呼び捨てですみません)
男子母1:「男子はね、幼いの!!心の機微とかわかんないし、母の気持ちもわからない!」
(・・・それ国語、関係ない・・・)
男子母2:「うちも出口の使ってたよ。あれけっこうよかった。”なんとかトレーニング※”。私が教えなくていいし。男子は、もうテクニックでいくしかないのよ。彼らの心の成長を待ってたら100万年かかるからね!あと、誰だっけ・・」
(※これが、先にご紹介した『出口汪の新日本語トレーニング〈1〉基礎国語力編(上)』のことだと後でわかりました)
男子母1:「陰山?」
男子母2:「違う。あれは百ますとかの人でしょ?あ、ふくしま。ふくしまだ」(呼び捨てすみません)
私:「あ!その人この前雑誌に載ってた人かも(⇒『プレジデントFamily 2016年 04 月号』で紹介されてました)。でもうちは出口でいいかなって思って・・・。いろいろ追加でやらせる時間もないし、変になんとか式とか、混乱しそうで・・」
男子母2:「いや、混乱するようなテクニックではないから大丈夫。何冊かあるのよ、うちは、反対語のを使ったのだけど、対義語を覚えるっていうよりも、文章の流れがカチッとはまって理解できるようなところがあった」
・・・・というような会話があり・・・(著者の方々を全部呼び捨てにしており大変申し訳ありません。これでも、実際の会話より、多少表現をマイルドにしており、かつ、実際は、あの参考書はお金の無駄だった系の会話が途中にありました・・・)それぞれ、あくまでご自身のお子さんだけがサンプルのママの感想なのですが、実際にママのこともお子さんのことも知っているので、私にとっては口コミとしての説得力がありました。
反対語の練習や語彙の本はすでにいろいろ持っているので、今更「反対語」?とも思ったのですが、上記会話の「文章の流れがカチッとはまって理解できる」という感覚はどのようなものなのかなと興味を持ち、Amazonの評判もなかなかよさそうでしたので購入してみました。
取り上げられている語句、内容などは著者のふくしま先生のサイトの特設ページにて、詳しく説明があります(http://www.yokohama-kokugo.com/goi-mondaisyu-tokusetu.html)。
内容は、反対語(見出し語)の100セットが4つのレベルに分けられています。
各ページ「上半分は見出しの反対語のセットと関連語、その解説、下半分はそれらの言葉を用いた問題」で構成されています。
福嶋先生のサイトでの説明によると、レベル1は、小学3年生、レベル2は小学4年生、レベル3は小学5年生、レベル4は小学6年生で正解率が6~7割になるように作成されているとのことでした。しかしすべての漢字にルビがふってあり、それより下の学年でも使用できます。
第一印象は、「問題集として子供だけで使わせるには、解答欄も小さすぎるし使いにくい・・・・」というものでした。(普通のお子さんには十分なのですが、息子達は字が雑で大きいので、解答欄の大きさが大事なのです)
さらに、語彙について丁寧に解説がされている部分があり、ここが大事なのですが、長男も次男もこういう部分を自分では読まないんですよね。
ただ、問題集としてはお値段が高めなこともあって、使わないのはもったいない!と思い、私が口頭で質問する形式で使ってみました。
まず、見出し語だけについて、反対語が言えるかクイズ形式でざっとチェックしてみましたところ、長男は100セット全問正解。次男はレベル2くらいまではある程度できていたものの、レベル3くらいからわからない言葉が多くなってきたのか飽きて離脱しました。
気が向いたときにでも次男とゆっくり見ていこうかな・・・と思ったのですが、せっかくなので関連語についてもチェックしてみたところ、見出し語については大丈夫だった長男が、関連語になったとたん知らない語彙が増え、さらに問題をやらせてみると、反対語自体は言えても、使い方が間違っているものがあぶり出されてきました。
例えば、メリットの反対はデメリットとはわかっていても、「私のメリットは、友達に親切なところです」という文章がおかしいと気がつかなかったりなどということです。
「え?そんな意味だと思っていたの?」という言葉もあり、まさに「知っているだけの語彙」だったことに気が付きました。
さらに、だんだんと進めていくにつれて、それらの言葉を用いた、文章の中での対比関係(二項対立)に慣れてきました。
まだまだ15セット程度しか進んでいないので、なんとも言えないのですが、なるほど、「語彙力」が「読解力」に直結しているというのはこういうことなのかもしれないという感覚を(私が)少しずつつかめてきたように思います。
問題集として、(我が家の場合は)使いにくかったので、私が出すクイズのような形式で、1回1セット程度見ているのですが、「解説」がとても分かりやすいです。
息子達が弱い部分が特にきっちり説明されているので、この先生は、子供の語彙の認識力というものを熟知されているのだなと感じました。
また、息子達にとっては、言葉の微妙なニュアンスを反対語とセットで考えることによって、より理解しやすい点もあるようです。
おそらく、国語が得意なお子さんは、プラスのニュアンスの言葉やマイナスのニュアンスの言葉など、わざわざ解説されなくても、自然と理解できているのだと思います。
でも、同じように”言葉を知っている”ように見えても、その意味を理解して使いこなせるということの間にはそれなりに大きな壁があり、この問題集を通じて、その壁に気がつきました。
私は、以前長男がテストで間違った語彙などについて「え?〇〇といったら、〇〇って意味よ。それはもう常識。覚えて。」などと、とにかく覚えて!というような乱暴な解説をしてしまったことがあります。
子供って、意味がわからなくても丸暗記ができてしまう(でもすぐ忘れる)ところがあるので、「〇〇の反対語はなんですか?」という質問に対しては正解できるのですが、それを文章の中で使うことができないんですね。
こちらの問題集は私にとって、「丸暗記の語彙から使える語彙に、そしてその語彙を通して文章を捉える」というプロセスを確認することができ、我が子に不足している「読解力」のその原因の一つについて、炙り出してくれる効果がありました。
勢いで、ふくしま先生の他の問題集も購入しましたので、進めてみてから後日改めてご報告したいと思います。