この時期、学校で百人一首の大会があるために、息子達も張り切って暗記しています。
息子が、「~よに逢坂の 関はゆるさじ」について、「よにあふさか」と読んでいたり、私も読み方やイントネーションが心許ないものがありましたので、読み上げサービスを探していたのですが、ダウンロードしなくてはいけなかったり、読みたい句を見つけるのに時間がかかるものがほとんどでした。また、購入した百人一首セットに付属のCDもあるのですが、CDを出してくるのも少し面倒です。
PC上で手軽に聞けるものが欲しかったので、自分で作ってみました。Wifiのつながる環境であれば、PCでもタブレット等でも聞くことができ、句の頭文字からあいうえお順で探せます。
※素材はNHKクリエイティブギャラリーよりお借りしております。元NHKアナウンサーの加賀美幸子さんによる素晴らしい朗読です(※音声は10秒前後からスタートします)。
(データが多すぎて、フリーズしやすいので、番号順のものは削除しました)
百人一首読み上げ一覧(句頭文字あいうえお順)
あ1
秋の田のかりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ
天智天皇
あ3
あしびきの山鳥の尾のしだり尾の ながながし夜をひとりかも寝む
柿本人麻呂
あ7
天の原ふりさけみれば春日なる 三笠の山に出でし月かも
安倍仲麻呂
あ12
天つ風雲の通ひ路吹きとぢよ 乙女の姿しばしとどめむ
僧正遍昭
あ30
有明のつれなく見えし別れより 暁ばかり憂きものはなし
壬生忠岑
あ31
朝ぼらけ有明の月と見るまでに 吉野の里に降れる白雪
坂上是則
あ39
浅茅生の小野の篠原忍ぶれど あまりてなどか人の恋しき
参議等
あ43
逢ひ見ての後の心にくらぶれば 昔はものを思はざりけり
権中納言敦忠
あ44
逢ふことの絶えてしなくはなかなかに 人をも身をも恨みざらまし
中納言朝忠
あ45
あはれともいふべき人は思ほえで 身のいたずらになりぬべきかな
謙徳公
あ52
明けぬれば暮るるものとは知りながら なほ恨めしき朝ぼらけかな
藤原道信朝臣
あ56
あらざらむこの世のほかの思ひ出に 今ひとたびの逢ふこともがな
和泉式部
あ58
有馬山猪名の笹原風吹けば いでそよ人を忘れやはする
大弐三位
あ64
朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木
権中納言定頼
あ69
嵐ふく三室の山のもみぢ葉は 竜田の川の錦なりけり
能因法師
あ78
淡路島通ふ千鳥の鳴く声に いく夜寝覚めぬ須磨の関守
源兼昌
あ79
秋風にたなびく雲のたえ間より もれ出づる月の影のさやけさ
左京大夫顕輔
い21
今来むといひしばかりに長月の 有明の月を待ち出でつるかな
素性法師
い61
いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重に匂ひぬるかな
伊勢大輔
い63
今はただ思ひ絶えなむとばかりを 人づてならでいふよしもがな
左京大夫道雅
う65
恨みわび干さぬ袖だにあるものを 恋に朽ちなむ名こそ惜しけれ
相模
う74
憂かりける人を初瀬の山おろしよ はげしかれとは祈らぬものを
源俊頼朝臣
お5
奥山に紅葉踏み分け鳴く鹿の 声聞く時ぞ秋は悲しき
猿丸大夫
お9
花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに
小野小町
お26
小倉山峰のもみぢ葉心あらば 今ひとたびのみゆき待たなむ
貞信公
お60
大江山いく野の道の遠ければ まだふみも見ず天の橋立
小式部内侍
お72
音に聞く高師の浜のあだ波は かけじや袖のぬれもこそすれ
祐子内親王家紀伊
お82
思ひわびさても命はあるものを 憂きに堪へぬは涙なりけり
道因法師
お95
おほけなく憂き世の民におほふかな わが立つ杣にすみ染の袖
前大僧正慈円
か6
かささぎの渡せる橋に置く霜の 白きを見れば夜ぞ更けにける
中納言家持
か48
風をいたみ岩うつ波のおのれのみ くだけてものを思ふころかな
源重之
か51
かくとだにえやはいぶきのさしも草 さしも知らじな燃ゆる思ひを
藤原実方朝臣
か98
風そよぐ楢の小川の夕暮は みそぎぞ夏のしるしなりける
従二位家隆
き15
君がため春の野に出でて若菜摘む わが衣手に雪は降りつつ
光孝天皇
き50
君がため惜しからざりし命さへ 長くもがなと思ひけるかな
藤原義孝
き91
きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む
後京極摂政前太政大臣
こ10
これやこの行くも帰るも別れては 知るも知らぬも逢坂の関
蝉丸
こ24
このたびは幣もとりあへず手向山 紅葉の錦神のまにまに
菅家
こ29
心あてに折らばや折らむ初霜の 置きまどはせる白菊の花
凡河内躬恒
こ41
恋すてふわが名はまだき立ちにけり 人知れずこそ思ひそめしか
壬生忠見
こ68
心にもあらで憂き夜にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな
三条院
こ97
来ぬ人を松帆の浦の夕なぎに 焼くや藻塩の身もこがれつつ
権中納言定家
さ70
寂しさに宿を立ち出でてながむれば いづこも同じ秋の夕暮れ
良暹法師
し37
白露に風の吹きしく秋の野は つらぬきとめぬ玉ぞ散りける
文屋朝康
し40
忍ぶれど色に出でにけりわが恋は ものや思ふと人の問ふまで
平兼盛
す18
住の江の岸に寄る波よるさへや 夢の通ひ路人目よくらむ
藤原敏行朝臣
せ62
夜をこめて鳥のそら音ははかるとも よに逢坂の関はゆるさじ
清少納言
せ77
瀬をはやみ岩にせかるる滝川の われても末に逢はむとぞ思ふ
崇徳院
た4
田子の浦にうち出でてみれば白妙の 富士の高嶺に雪は降りつつ
山辺赤人
た16
立ち別れいなばの山の峰に生ふる まつとし聞かば今帰り来む
中納言行平
た34
誰をかも知る人にせむ高砂の 松も昔の友ならなくに
藤原興風
た55
滝の音は絶えて久しくなりぬれど 名こそ流れてなほ聞こえけれ
大納言公任
た73
高砂の尾の上の桜咲きにけり 外山の霞立たずもあらなむ
権中納言匡房
た89
玉の緒よ絶えなば絶えねながらへば 忍ぶることの弱りもぞする
式子内親王
ち17
ちはやぶる神代も聞かず竜田川 から紅に水くくるとは
在原業平朝臣
ち42
契りきなかたみに袖をしぼりつつ 末の松山波越さじとは
清原元輔
つ13
筑波嶺の峰より落つるみなの川 恋ぞつもりて淵となりぬる
陽成院
つ23
月見れば千々にものこそ悲しけれ わが身ひとつの秋にはあらねど
大江千里
な19
難波潟短き葦のふしの間も 逢はでこの世を過ぐしてよとや
伊勢
な25
名にし負はば逢坂山のさねかずら 人に知られでくるよしもがな
三条右大臣
な36
夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを 雲のいずこに月宿るらむ
清原深養父
な53
嘆きつつひとり寝る夜の明くる間は いかに久しきものとかは知る
右大将道綱母
な80
ながからむ心も知らず黒髪の 乱れてけさはものをこそ思へ
待賢門院堀河
な84
ながらへばまたこのごろやしのばれむ 憂しと見し世ぞ今は恋しき
藤原清輔朝臣
な86
嘆けとて月やはものを思はする かこち顔なるわが涙かな
西行法師
な88
難波江の葦のかりねのひとよゆゑ 身をつくしてや恋ひわたるべき
皇嘉門院別当
は2
春過ぎて夏来にけらし白妙の 衣干すてふ天の香具山
持統天皇
は67
春の夜の夢ばかりなる手枕に かひなく立たむ名こそ惜しけれ
周防内侍
は96
花さそふ嵐の庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり
入道前太政大臣
ひ33
ひさかたの光のどけき春の日に しづ心なく花の散るらむ
紀友則
ひ35
人はいさ心も知らずふるさとは 花ぞ昔の香に匂ひける
紀貫之
ひ99
人もをし人もうらめしあじきなく 世を思ふゆゑにもの思ふ身は
後鳥羽院
ふ22
吹くからに秋の草木のしをるれば むべ山風を嵐といふらむ
文屋康秀
ほ81
ほととぎす鳴きつる方をながむれば ただ有明の月ぞ残れる
後徳大寺左大臣
み14
陸奥のしのぶもぢずりたれゆえに 乱れそめにしわれならなくに
河原左大臣
み27
みかの原わきて流るる泉川 いつ見きとてか恋しかるらむ
中納言兼輔
み49
御垣守衛士のたく火の夜は燃え 昼は消えつつものをこそ思へ
大中臣能宣
み90
見せばやな雄島の海人の袖だにも 濡れにぞ濡れし色は変はらず
殷富門院大輔
み94
み吉野の山の秋風小夜更けて ふるさと寒く衣うつなり
参議雅経
む87
村雨の露もまだ干ぬまきの葉に 霧立ちのぼる秋の夕暮
寂蓮法師
め57
めぐり逢ひて見しやそれとも分かぬ間に 雲隠れにし夜半の月かな
紫式部
も66
もろともにあはれと思え山桜 花よりほかに知る人もなし
前大僧正行尊
も100
百敷や古き軒端のしのぶにも なほあまりある昔なりけり
順徳院
や28
山里は冬ぞ寂しさまさりける 人目も草もかれぬと思へば
源宗于朝臣
や32
山川に風のかけたるしがらみは 流れもあへぬ紅葉なりけり
春道列樹
や47
八重むぐら茂れる宿のさびしきに 人こそ見えね秋は来にけり
恵慶法師
や59
やすらはで寝なましものを小夜更けて かたぶくまでの月を見しかな
赤染衛門
ゆ46
由良の戸を渡る舟人かぢをたえ ゆくへも知らぬ恋の道かな
曾禰好忠
ゆ71
夕されば門田の稲葉おとづれて 葦のまろやに秋風ぞ吹く
大納言経信
よ83
世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる
皇太后宮大夫俊成
よ85
夜もすがらもの思ふころは明けやらで ねやのひまさへつれなかりけり
俊恵法師
よ93
世の中は常にもがもな渚漕ぐ 海人の小舟の綱手かなしも
鎌倉右大臣
わ8
わが庵は都の辰巳しかぞ住む 世をうぢ山と人はいふなり
喜撰法師
わ11
わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと 人にはつげよ海人の釣船
参議篁
わ20
わびぬれば今はた同じ難波なる 身をつくしても逢はむとぞ思ふ
元良親王
わ38
忘らるる身をば思はず誓ひてし 人の命の惜しくもあるかな
右近
わ54
忘れじの行く末まではかたければ 今日をかぎりの命ともがな
儀同三司母
わ75
契りおきしさせもが露を命にて あはれ今年の秋もいぬめり
藤原基俊
わ76
わたの原漕ぎ出でて見ればひさかたの 雲居にまがふ沖つ白波
法性寺入道前関白太政大臣
わ92
わが袖は潮干に見えぬ沖の石の 人こそ知らねかわく間もなし
二条院讃岐
音声:NHKクリエイティブ・ライブラリー